それが空を映しているのだと気づくまでに

どれ程の時間が流れたというのか



みずたまり、ひとつ。



「こら」という声と一緒に頭を小突かれて始めて、自分が呆けていたことに気づく。

自分でもそんなことは珍しくて、ただ自分に攻撃を加えた相手に何?と首を傾げて見せたら、「間抜け面」と一言。

ひどいなぁと思ったけれど何も言えず、そのかわりすねを一つ蹴り上げて抗議に変えた。

いてぇよ、とさしてその表情ではなく帰ってきた文句から滲んだ色は、冷静な目で傍から見ると、そんな会話すら馬鹿な恋愛中毒者のような気がして頭に血が上った。

馬鹿みたいだ。

単純に、そう思ったら、向こうのほうまで「ばかみてぇ」と小さくつぶやいた。

お互い様か、と思うと、少し気が楽になったけれど、結局は何も、何一つとて変わらないのだからおかしなものだ。

違っているのはただ、自分の内側に映りこむものだけ。



角度を変えた視界に映る、あの水溜りのように。



「何を見てた?」

「そら、を」

「下向いて?あぁ、水溜りか」

「・・・・・・・・・」



「所有できる、広さだな」

「?」

「本物は、大きすぎていけねぇ」

「なに、それ」

「空のはなし」



もういちど、なにそれ、といったら、さぁと返された。

雨上がりの、間の抜けた会話はそれ以上発展することもなく。



えっと……………桃リョ?
わからん・・・・
って書いてる人間がわからないってどうよ。

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