人殺しの「キラー」ではなくて

多分、私にとっての「きら」は


CITY MAZE(3)


キラ、という名前が嫌いだった。

だって年末お約束時代劇の悪役みたいな名前なんだもの。

もっと綺麗で、神様っぽい名前のほうが良かったなぁ、って思う。


本物は、凄く綺麗だから。


だって私の自慢のお兄ちゃんだものね。


キラ、という存在が世界に浸透する頃、私は何故かお兄ちゃんがその存在であるという確信をもった。

妹、だからだったのかもしれない。

「始まる」その前からのお兄ちゃんを知っていた、私だけの確信。


「夜神 月」の変貌は、私だけが見つけることを赦された、と思ってた。

だけど、気のせいじゃない。

お兄ちゃんには「もう一人」いるんだと。


その人の隣りをえらんで、だからおにいちゃんは私たちの前から消えたんでしょう?


そして、戻ってきた。


キラ、と呼ばれる都市伝説の存在。

犯罪者を裁くという共通点から名付けられたのだと思う。

だけど・・・・・・・・おにいちゃんでしょう?

黄昏色の天使。

だってぴったりなんだもん。


お兄ちゃんの背中に伸びる、金色の羽。


ほら、簡単に想像できる。





ねぇ、おにいちゃん。

キラでもいいんだよ。


でも、「家」には帰ってこないのかな?


お兄ちゃんがいなくなった日、なんだか目の怖い男の人がお兄ちゃんの部屋にいた。

呆然として、何故、とだけ小さく呟いたのが聞こえた。


なぜ?

お兄ちゃんの、キラを否定したから、お兄ちゃんはいなくなった。


簡単なことにも疑問を思う、そんな人が馬鹿だと思った。

攻めることは、出来なかったけれど。


「ねぇ」

空に呟いた私は仰いだ先を寂しく思った。

蒼い。

だけれど、射してくる光は黄金の、黄昏の色。


お兄ちゃんの色だ。

「お兄ちゃん、幸せ?」

部屋に風が抜けた。


綺麗な風で、私は何時の間にか泣いていた。



あぁ、これは。

お兄ちゃんだ、と思った。



殺人鬼の「キラー」ではなくて



きらきらひかる、の「キラ」の、お兄ちゃんだと思った。



すいませんすいませんすいませんすいません。
なんだ、どうした、さゆ。
おじょーちゃん微妙電波だよ。
案外兄妹なんだし、気がついてたらいいなぁ、と。
そんな感じで「帰ってこないかなぁ」と思っている妹殿。
・・・・・・・・・なんか本気でこの話の方向性、不明だわ。
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