すきなもの

たいせつなもの


MomentMusical


暗闇の中、交わすことの出来ない沈黙の会話の中で、死神がポツリといったのが始まりだった。


 最近、好きな物がひとつ増えた。


勿論、なんだい?なんていつものように聞けない。

多分、ニ度と聞けない。


レンズ越しに、あの目があるから。


死神は其れを知っているのか、其れをも単に気にしていないのか。

随分と長いこと一緒に時間を過ごしたような気がする人間に愉しそうに告げる。


 きれいなものなんだ


人の言葉を使っているのに、人とは思えない声。

とても曖昧で・・・・・・イトオシイと思うようになったのは、つい最近のことのようだ。


 だから


死神はまるで、いとおしい果実を語る時のように言葉を紡ぐ。

懐かしむように、求めるように。

・・・・・・・僕をその見えない黒い腕で抱きしめる。


 きれいなままでいろ


え?

零れそうになった呟きは、僕にしか見えない質量に飲み込まれて霧散する。


 大丈夫だ


なにが?

・・・・・・・僕は、君と、別れる決断をしなければならないのに


 ライト

平気なわけがないじゃないか


 お前が俺の「好きなもの」だ。


・・・・・・・・・え?


 だから心配するな


・・・・・・・・
 

 きっと


うん。


 お前はお前のままでいる


でも、駄目だよ、リュ―ク。

僕は知ってる。

僕が僕でいる為には、黒い君が必要だ。

泣けないのに、泣きたくなるようなことは言わないでよ。


それとも





再びあう時には

僕は君の、「好きな」月に、戻れるのかな?









リュ―ク。君のその言葉。

僕は「夜神月」として希望、という言葉に、変える事が出来るのかな?





なんとなしにAVE MARIAの中で
出てきた一文をフォローしたいが為の一作。
リュ―クの告白ー! 
なに夢見てんだ俺―(自分にツッコミ)
泣きたいのに泣けないライトを見て
リュ―くんは何を思ったのかなぁと
そんな空想を形にしないまま終了しときます。
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