幾つも語られた物語の主人公が無実だとしれたのは
随分経ってからのことでした。
石の伝承に疑問を思った人たちが、持ち主たちの足取りを追ったのです。
唯一「本当に」不幸になった婦人は、ある意味で言いえて妙な言葉を宝石商に告げていたのです。
他人を不幸にするものが幸せを呼び込むのなら、その逆も然り。
けれど石はそこにあっただけです。
徐々に削られ、その姿を変えながら。
人の世などそ知らぬ顔で、ただ。
そこに存在していただけなのです。











Bule Diamond Of The Crown CASE;02___














「君はキラを知っているんだよね?」
「あぁ」

少年の問いに死神は答えた。
無邪気な問いに、単調な答えで。

「どんな風?」

少年の問いは、人以外の何かを示しているように死神は応える。
だが、人間からすれば実際キラという「存在」が人かというと頷くには躊躇うだろう。

キラは神。
キラは事象。
キラは・・・・・死神をいとおしむ人の姿をした異形。

「綺麗な生き物だった。
死神たちは目を離せなくなった。
そして・・・・・・死神の腕にその身を任せた」

自分に「憑く」死神の言葉を、比喩かと少年は思った。
だが死神は比喩では無いと応える。

意味を悟り、少年は困ったような顔をした。

「どうした?」
「君達って似たような姿をしている?」
「いいや」
「でもおおむね人とはかけ離れているよね」
「そうだな」
「その死神に、キラは欲情したの?」
「そういうことになる」
「なんで?」
「知らない」

人の心を見る事は死神の領分では無い。
死神はそう応えた。
ただちょっと、傷つかないでもなかったが、その辺りは飲み込んだ。
少年はますます困った顔をして、まぁ人の好みはそれぞれなんだしなぁと納得することにした。
人それぞれだからこそ、あの人は死んだようなものだったから。
普通の恋愛と呼ばれるものをしていたのなら、あの人も意味わからぬままに死を迎える事は無かっただろうにと。

「キラの名前を知っている?」
「知っている」
「でも内緒だよね」

少年は決め詰めるような言い方で聞いてきた。
だから死神も、素直に肯定する。

「あちらは死神界で最早も大きな賭け場だからな。
へたに話して、賭けをチョンボにしたらこちらに被害が及ぶ」

少年はちょっとだけ目を丸くして、へぇと声をあげた。

「僕が、キラを殺すと思った?」
「いや。大体、顔を知らないだろう?」
「それもそうだ」

ノートの条件。
名前と顔の認識。

「それにしても死神でもなんだかしがらみ社会なんだね。
ちょっと意外だった。じゃぁこっちはいい?死神の名前は?」
「リュ―ク」
「・・・・」

そちらの即答には流石に意外が勝った。

「どうして?」
「永遠の笑い種だからだ」
「同じ死神でしょう?」
「だから、笑われるんだ。奴は」

人に恋をした死神は。
いつか必ず、死の日を迎える。

だから死神の世界は人間界と一線を引いた。
生き延びるために。
なのにわざわざかかわりを選んで。

滅びの道を、軽やかな足取りで進む異形など、哀れ以外の何者でもなく。

「じゃぁらぶらぶなの?キラとそのリュ―クって死神」
「らぶらぶ?」
「うん」
「らぶらぶってなんだ?」
「恋人同士ってコト」
「恋人・・と呼べるほど優しくは無い。
信頼と呼べるほど彼らは近くない。
いうなら、そう。ゲームのプレイヤーと観戦者を演じる2人の役者」

それは奇妙な関係。
奇怪で不可解で、そして。

おそらく絶対的な相互依存。

「それが、嘲笑われる現実?」
「おかしい以外の何者でもない。
滅びは終焉だ。その先が無いから」
「寂しい存在だね、死神って」
「なに?」

少年は呟いた。
死神は意味を図りかねて少年を見る。

「滅びを恐れる。先が無いから。
これ以上なく、悲しい存在だよ。
そこに発展と進化は無いんだから」
「だが、其れゆえの存在意義だ」
「・・・・・・・・・・」
「それが死神という、存在だから」

哀れまれる意味は無い。
死神の言葉は。

淡々としていて、無感情で。

それが根底事項であるかのように。


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相変わらずここの枠に連載するにしても間違っている気がします。
でもデスノでリュ月。これは譲れない(笑顔
さてと。
言葉遊びと追わせるわけには行かない一線。
物騒で穏やかで、同じだけ不快。
彼らの関係はもう一つの「デスノート」として読んで頂ければ(^^;
てかリュ月サイトとしてどうなのよ、これ。
実際「キラ事件」側の話題も無いしね・・・
リュ―君と月のらぶらぶだけは主張しているから性質悪いし・・・

とりあえず次行きます。
ただ気分は「遊戯王デュエルモンスターズGX」作っているスタッフだわ・・・(笑
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