「俺ら、今回参戦ナシじゃなかったでしたっけ?」 「作者もそう考えていたようだが、まぁ仕方あるまい」 「命じてる人間の台詞じゃないっスよ、ねぇっす!」 「頼んだぞ、地球の子どもたち」 「古すぎてつたわんねー?!ってーかあんたも子どもダーっ」 「通話切れた電話じゃ聞こえないと想うスけど?モモ先輩」 「聞こえてたらもっと拙いじゃねぇかよ」 「あぁ、ナルホド」 「ところで住宅街のど真ん中でテニスやって、マンション3Fの窓を、ボールでガラス突き破るピンポイントさってどのくらいの確率なんスか?日本では」 「聞いたことないくらいには異常な確率であることは否定しねぇな。 あぁ勝手に地位を押し付けられたにも関わらずに今度は濡れ衣も着せられんのか、おれぁ」 「一つ突っ込むなら、濡れ衣じゃないと想うッス。 自分で撃つんだし」 「揚げ足とんな、後輩」 「性分なもんで」 ・・・・・・・・・・・ 閑静な住宅街に、渇いたガラスの砕ける音。 やっべぇ、という少年の絶叫と、ばーか、という少年のやりとり。 なんだなんだ、という空気の中、身軽な「やっちゃった少年」が何故かベランダ口から雨どいを伝ってするすると現場まで登っていく。 で、ベランダから「すいませーん」とか言って中をのぞいて、うわぁ、とのけぞった。 その頃には騒ぎを聞きつけた興味本位さんたちがそんな奇怪な少年を眺め見てて、おいおいいいのかよ、という空気の中、ご丁寧に携帯で通報している人もいる。 まぁちょっとした問題行動だし。 だがその問題行動少年は、おいすげーぞこーはーいと、暢気な声を上げて、再びベランダから顔を出した。 ぎゃぁ! 周囲の人間が悲鳴を上げる。 そりゃそうだ。 手旗信号よろしく、少年が振り回しているのは物騒な鉄の塊・・・ 「勝手に持ってたらどろぼースよ、せんぱい」 ただ地上で待っている少年は玩具だと想ってるらしく、年上らしい相手をたしなめてすらいる。 対するほうは、酷く愉しそうだが。 「だってここすげぇ一杯あるぜ」 「部屋の持ち主は?」 「さぁ?今はいねーみてぇだけど」 「大家さんとかに聞いて携帯とか調べましょうよ。 そっからっす」 「まじめな奴」 「生憎、生まれがアメリカなんで、その手のは見慣れてます」 中学はいってからもだけど、とは勿論言わない方向で。 とかやってるうちに警察屋さんがきて、んでとりあえず不法侵入の方向で少年を補導・・・しようとして、目に見た光景にことはぶっ飛んだ。 そりゃそうだ。 ただのモデルガンコレクターならシュミで済むが、そのモデルガンをそうじゃないものに改造しているそこは「工房」だった。 勿論、乾が聞き出したのを「逃げ足の速い」越前と桃城に任せたのが計算だ。 つまり、「おまわりさん」が本部に応援を貰っている間に、逃げるっ! 当然、この場合、服はどこにでもあるジャージだし、帽子被ってたし、名前も呼び合っていないのは自主的な防衛手段に他ならず。 |
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