おめでとう。

おめでとうって・・・・・・なにが?




BIRTH



「素直に祝わられろよ、王子様」

「なんか、や」

「なんで」

氷帝と比較するのは絶対数の違いがあって無理だけれど、それだって青学のテニス部レギュラーともなれば、イベント日は忙しい。しかもダブル。

ここまで来ると忙しいというより、命がけである。

そんなわけで屋上に逃げてきた本日の主役こと越前リョーマは、当たり前のように其処で待ち構えていたような先輩の「おめでとう」にげんなりした顔をした。

なんで、おめでとうなんだろうか。

生まれたのは既に過ぎてしまったことなのに。

「なにがめでたいんス?」

「そら、お前がいるっていうことそのものがめでたいんだろ?」

寒い、と直接言えそうなふきっさらしの空を背中にして、桃城は平然と恥ずかしいことを王子様に言った。

固まってしまった越前に、桃城は手招いて近くに寄らせる。

吸い込まれるような、というよりも、寒さから逃げるように、リョーマはさし伸ばされた腕に身体を傾ける。

「・・・・・・・・・もも、先輩」

「おぅ」

「・・・・・・・桃先輩も、嬉しいの?」

「おぅよ」

だから、素直に嬉しいって言ってろよ。

そんな言葉の後、リョーマは小さく笑って、本当に軽く呟いた。

「・・・・・・じゃ、いっか」

おめでとう、を。



このヒトからなら、貰おうか。



それはきっと、どんなプレゼントよりも残るから。きっと。




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 すいません。
 砂吐き。らぶらぶ桃リョ。
王子はっぴーばーすでぇ〜。以上。
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