この面子でだったら
ダラダラするのも悪くない
そう思う日常
肉は2s(`)
ほぼ恒例と化していたので、今更誰が突っ込むわけでもないのだが、その日のメニューは豆乳しゃぶしゃぶだった。
もちろん、最初は引き上げ湯葉を堪能してから肉だの野菜だのを投入する。
因みに一番最初の最も濃厚な湯葉を口に出来たのは本日の主役。
「・・・・・・・・・今度の汁に入れるか」
手製のポン酢にくぐらせて食し、呟いた乾の言葉に約1名以外の表情に戦慄が走る。
いい加減、厭きればいいものを、彼の「発明」は相変わらずだったのだ。高校に進学してからも。
「止めておけ、乾。豆乳はそれだけで栄養があるんだぞ」
やんわりと言う大石の傍らで、首がもげるんじゃないかと心配になるほど頷く英二。
その奥で興味あったんだけどなぁと非常識なことをいっているのは勿論不二周助。
それを窘めているタカさんはどこか目が泳いでいる。
そして次期部長殿は。
「・・・・・・・・・・・乾」
「うん?」
「飯が不味くなる。考えるな、そんなこと」
「賛成1の反対4か」
当然のことだろうが、乾はその状況を改めて確認してもの寂しげだが同情する人間などいやしない。
「それより、豆乳が煮詰まっちゃうよ!不二、レタスとって、レタス」
「え?レタスしゃぶしゃぶするの?」
「結構おいしいよ、タカさんもやってみ。少なくとも乾の作るもののよーなレッドゾーンな奴じゃないからだいじょぶ」
「はい、英二。あ、手塚お肉頂戴」
「あぁ」
「乾、食べないとなくなるよ」
そうは言うが、なくなりそうには見えない量が山になっている。
野菜も肉も、だ。もっともしゃぶしゃぶ肉とはいえ、豚とか鳥とかの薄切りもあるからそんなに高くはないのかもしれないが・・・・
「どれ位用意したんだ?今回は」
「えっと、野菜はいっぱい。大根とか人参とかは下ゆでしたよん。家庭科室で」
「?いつ」
「そりゃぁ4時限・・・・・・・・・・あ」
「きぃくぅまぁるぅ〜?」
「きゃぁ!手塚が恐い〜おおいしぃ」
「うぅん、黙っていればよかったんだけどね、英二」
「大石は知ってたの?」
「タカさん。すっごい答え難い、それ」
当然、手塚さんのにらみが待ってるし。
お茶を濁すだけで応えないことにするわけで。
もっとも疑惑な会話の間でも、箸の方はとまっていない。
寧ろ会話を続けているほうが箸の勢いは早い様子だ。
その辺を乾はついつい目盛ったりもしてしまって食べ損ねたりするわけだが・・・・
その当たりは多分、放課後の自主練辺りで埋め合わされるだろうと他の面子が勝手に決め付けていたのは友情なのかおせっかいなのか。
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