2月の29日がその年、日曜日であったということは、つまり。 いっそ何かの策略じゃないのかと、ありもしない深読みをしてしまうね。 NEXT DAY・・・ (年齢的問題上、青学3年面子16歳・高1) 3月1日、卒業式。 勿論、一年生の俺達には基本的には余り関係がなく、一つ改めてあの名物めいた先輩が「いなくなるんだな」ということを納得するにおわってしまう。 最も自分個人の意識で言えば、あと1ヶ月もすればずっと待っていた1つ下の恋人が入学してくるという点にばかり浮かれ、そうと思うと同級生の4年に一度しかないという得意な誕生日をうっかり忘れてしまってもいたしかたがない・・・はずがないか。 とはいえ、逆に当日邪魔しなかったことに感謝されたかもしれない、と上機嫌な魔王様・・・訂正、友人を見て考えてしまうのもまた事実。 しかも頭に「近年まれに見る」ってつくね、こいつは。 「不二がぶきみにゃぁ」 「英二・・・・・・」 「だっていぬいー。にこうきな不二のどこが不気味ではないと?」 にこうきってなんだっていったら、「にこにこうきうきの略―」と返ってきた。 そんな言葉をいったいどういう経路で開発するんだか、今度せっかくだから調べさせてもらおうか。それにしても。 「お前本当に親友か?」 「あったり前じゃん。だからぶきみーっていっても無事にゃの」 「・・・・・・・」 どえらい友情もあるもんだ。 「よほど甘い日すごしたんだろーねぇ」 「まぁな」 俺もその辺は否定しないでこの猫の飼い主と話し込んでいる間違いなく「不気味な不二」の原因を見た。 いつものポーカーフェイスなのに、心なしこっちの表情まで甘いのは明らかに次期部長殿。 何かもう、それだけでご馳走様っていう感じだ。 |
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